限界研blog

限界研の活動や記事を掲載します。

2014-01-01から1年間の記事一覧

『ユリイカ 特集*森博嗣』

限界研メンバーが『ユリイカ 特集*森博嗣』に寄稿しています。ユリイカ 2014年11月号 特集=森 博嗣 -『すべてがFになる』『スカイ・クロラ』から『MORI LOG ACADEMY』まで・・・クラフトマンの機知作者: 森博嗣,清涼院流水,杉江松恋,荻尾望都出版社/メーカ…

佐々木敦×藤田直哉トークイベント「虚構内存在の存在論」@東京堂書店(2014年10月17日) その4/4

あなたは今、この文章を読んでいる。:パラフィクションの誕生作者: 佐々木敦出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2014/09/13メディア: 単行本この商品を含むブログ (18件) を見る虚構内存在――筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉作者: 藤田直哉出版社/…

佐々木敦×藤田直哉トークイベント「虚構内存在の存在論」@東京堂書店(2014年10月17日) その3/4

佐々木敦『あなたは今、この文章を読んでいる。』が生まれた文化状況を振り返る中で、藤田直哉「前衛のゾンビたち」の重要性が見えてくる。 あなたは今、この文章を読んでいる。:パラフィクションの誕生作者: 佐々木敦出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発…

佐々木敦×藤田直哉トークイベント「虚構内存在の存在論」@東京堂書店(2014年10月17日) その2/4

(承前)次は『あなたは今、この文章を読んでいる。』から少し離れて、この本が書かれるに至った文化状況の確認がなされた。 あなたは今、この文章を読んでいる。:パラフィクションの誕生作者: 佐々木敦出版社/メーカー: 慶應義塾大学出版会発売日: 2014/09/…

佐々木敦×藤田直哉トークイベント「虚構内存在の存在論」@東京堂書店(2014年10月17日) その1/4

佐々木敦が『SFマガジン』で連載していた「パラフィクション論序説」をまとめた『あなたは今、この文章を読んでいる。』(慶應義塾大学出版)が出版された。メタフィクション、そしてパラフィクションとフィクション論を展開する佐々木敦に、『虚構内存在』…

【日本SFサイシン部09】実に久しぶりであるシーナさんのガッツリSF――椎名誠『埠頭三角暗黒市場』(講談社)

最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る! 書評コーナー。 今回は2014年6月発売の椎名誠『埠頭三角暗黒市場』(講談社)。「小説現代」に2010年から2012年にかけて連載されたものがもとになっている。椎名誠は『アド・バード』で1990…

藤田直哉がトークイベント「虚構内存在の存在論」に出演

『虚構内存在』の藤田直哉。虚構内存在――筒井康隆と〈新しい《生》の次元〉作者: 藤田直哉出版社/メーカー: 作品社発売日: 2013/01/31メディア: 単行本購入: 14人 クリック: 444回この商品を含むブログ (28件) を見る『あなたは今、この文章を読んでいる。』…

藤田直哉『文學界』『すばる』に寄稿

限界研の藤田直哉が『文學界』『すばる』に寄稿しました。『文學界』2014年10月号 文学界 2014年10月号 (文學界)出版社/メーカー: 文藝春秋発売日: 2014/09/05メディア: 雑誌この商品を含むブログ (1件) を見る 「超虚構の果てに──筒井康隆論」藤田直哉藤田…

【再録】柴幸男の演劇のリアル――分離した心と身体、反復し続ける一回性

芸術諸ジャンルはそれぞれのリアリズム(写実主義)を持つ。絵画においても、文学においても、演劇においても、時代と場所を問わず「ほんもの」を追求しようとするプラントン主義的な行為は、必然的に特定の技法と連動し作品という結晶を生み出してきた。二…

演劇論「その後の柴幸男」ーー『わが星』から『わたしの星』へ

1 「リピートからリスタート」だったのか?本稿は「その後の柴幸男」として、『わたしの星』(2014年、三鷹芸術劇場)を論じたい。「その後」とは「どの後」かといえば、『テトラポッド』(2012年、あうるすぽっと)以降だ。私は、限界blogで書いたレビュー…

【日本SFサイシン部08】超時間×超種族=二次創作的コミュニケーション――小川一水『コロロギ岳から木星トロヤへ』(ハヤカワ文庫JA)

最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る! 書評コーナー。 今回も「せいぜい半年以内」の縛りを逸脱。先月、筑波で行われた日本SF大会「なつこん」で発表された第45回星雲賞で2014年日本長篇部門に輝いた小川一水『コロロギ岳から…

限界研メンバーの最近の仕事

限界研メンバーの直近の仕事です。山川賢一・奥村元気編『Fate/Plus 虚淵玄 Lives 〜解析読本』(河出書房新社)に藤田直哉・飯田一史が寄稿しています(インタビューも担当しています)。Fate/Plus 虚淵玄 Lives 〜解析読本作者: 山川賢一,奥村元気出版社/…

藤田直哉が「宮崎駿を語り尽くす in NAKED LOFT」に出演

限界研の藤田直哉が司会を務めるイベント(NAKED LOFT@新宿)があります。 宮崎駿を語り尽くす in NAKED LOFT7月26日(土)OPEN 12:30 / START 13:00前売 ¥1,500/当日¥1,800(飲食代別)言わずと知れたスタジオジブリの創始者「宮粼駿」。彼が引退宣言をして…

【日本SFサイシン部07】ポストセカイ系ハードSFの誕生――六冬和生『みずは無間』(ハヤカワJコレクション) 

最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る! 書評コーナー。 「せいぜい半年」という縛りだったが、第7回は発売後8ヶ月の作品。今週末にひかえている日本SF大会「なつこん」に著者本人が参加し、海老原も司会で企画に関るため、急遽…

【日本SFサイシン部06】2004年のゲーム的リアリズム――桜坂洋『All You Need Is Kill』(集英社スーパーダッシュ文庫) 

最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る! 書評コーナー。 「せいぜい半年」という縛りだったが、第6回は例外! トム・クルーズ主演、ダグ・ライマン監督のハリウッドSF映画『オール・ユー・ニード・イズ・キル』が7月4日より全国…

【日本SFサイシン部05】タイムパラドックスSFの極限、本についての本についての本――法条遥『リアクト』(ハヤカワ文庫JA) 

最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る! 書評コーナー。隔週で月2回更新を目指す! 第5回は法条遥『リアクト』。リアクト (ハヤカワ文庫JA)作者: 法条遥出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2014/04/24メディア: 文庫この商品を含む…

【日本SFサイシン部04】言語を失ったあとのコミュニケーション――福田和代『バベル』(文藝春秋)【評者:海老原豊】 

最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る! 書評コーナー。隔週で月2回更新を目指す! 第4回は福田和代『バベル』、パンデミック/言語/SF。本作は、言語SFの伝統に連なる作品であり、なおかつ最先端に位置している。本作が切り…

『ポストヒューマニティーズ』が「星雲賞」のノンフィクション部門の候補に

いま一度、考える〈伊藤計劃以後〉。 限界研『ポストヒューマニティーズ』(南雲堂)が、SFファンがSF大会で投票して選ぶ「星雲賞」のノンフィクション部門の候補にノミネートされました。ポストヒューマニティーズ――伊藤計劃以後のSF作者: 飯田一史,海老原…

【日本SFサイシン部03】ぎりぎりでディストピアに落ちないために――長谷敏司『My Humanity』(ハヤカワ文庫JA) 

最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る! 書評コーナー。隔週で月2回更新を目指す! 第3回は長谷敏司『My Humanity』、著者初の短篇集。 My Humanity (ハヤカワ文庫JA)作者: 長谷敏司出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2014/02/21メ…

SF創作セミナーに飯田一史が登場 →→「2014年の今、SFを書きはじめるために――“今ないもの”を書く」

限界研の飯田一史がSF創作セミナーに登壇します。飯田一史は『ベストセラーライトノベルのしくみ』や、「エンタメSF・ファンタジイの構造」(『SFマガジン』連載中)で、小説がヒットする要素を抽出・分析・体系化しています。ベストセラー・ライトノベルの…

【日本SFサイシン部02】不確かな風景――下永聖高『オニキス』(ハヤカワJコレクション)【評者:海老原豊】 

最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る! 書評コーナー。隔週で月2回更新を目指す! 2回目は、下永聖高『オニキス』。第一回ハヤカワSFコンテストで最終選考に残り、『SFマガジン』2014年1月号に掲載された表題作「オニキス」を…

伊藤計劃を読むためのn冊 その8 J・G・バラード『結晶世界』

『Genkai vol.3 伊藤計劃以後』の特集記事「伊藤計劃を読むためのn冊」の原稿を再掲します。 ★J・G・バラード『結晶世界』結晶世界 (創元SF文庫)作者: J・G・バラード,中村保男出版社/メーカー: 東京創元社発売日: 1969/01/10メディア: 文庫購入: 11人 クリ…

『Genkai vol.3 伊藤計劃以後』再掲 Twitter読書会「今このSFがすごい!」

2013年に文学フリマで販売し、完売した『Genkai vol.3 伊藤計劃以後』の記事の一部を再掲いたします。お金を出して買ってくださった方々、すんませんです。 Twitter読書会「今このSFがすごい!」 トークイベント第一弾はニコニコ生放送で行われた「こ…

「伊藤計劃以後」記事まとめ

限界研では『ポストヒューマニティーズ 伊藤計劃以後のSF』(南雲堂)を刊行以来、「伊藤計劃以後」をテーマに様々な取り組みをしてきました。ポストヒューマニティーズ――伊藤計劃以後のSF作者: 飯田一史,海老原豊,岡和田晃,小森健太朗,シノハラユウキ,蔓葉…

【日本SFサイシン部01】これもまたポストヒューマン――菅浩江『誰に見しょとて』【評者:海老原豊】

日本SFサイシン部とは? 最新の日本SF(出版されて、せいぜい半年以内)の最深部に迫る書評コーナー。隔週で月2回更新を目指す! 記念すべき初回は菅浩江『誰に見しょとて』。誰に見しょとて (Jコレクション)作者: 菅浩江出版社/メーカー: 早川書房発売日:…

『ジャーロ』限界研リレー評論「謎のリアリティ」に藤井義允が寄稿

限界研の藤井義允が光文社のミステリ専門誌『ジャーロ』(2014年SPRING, 3/15発売)の「謎のリアリティ」に寄稿しました。ジャーロ NO.50 春号 (光文社ブックス 112)作者: ジャーロ編集部出版社/メーカー: 光文社発売日: 2014/03/15メディア: ムックこの商品…

藤田直哉が「オタク大賞マンスリー」に出演

限界研の藤田直哉が「オタク大賞マンスリー」に出演します。今回のお題は「SF小説のイマ 〜伊藤計劃以後を斬る!〜」です。詳細は以下です。「二コ生」だけではなくUstreamでも放送予定ですので、ぜひご覧ください。 オタク大賞ではすっかり「電波の人」「相…

SFファン交流会2月例会「2013年SF回顧(海外・コミック・メディア編)」に海老原が参加

限界研の海老原豊がSFファン交流会にゲスト参加します。今回のテーマは「2013年SF回顧(海外・コミック・メディア編)です。面白い海外SFを知りたい方、自分が読んだSF作品についての話を聞きたい方、コミック・メディアの最新動向を知りたい方、とにかくSF…

トークイベント「なぜ大学生はSFに惹かれるのか? 〜限界研×山田正紀×大学読書人大賞元推薦者〜」登壇者ミニインタビュー その2

★イベント登壇者 ミニインタビュー その2 今週末、2月9日(日)に阿佐ヶ谷ロフトにて行われる「大学生はなぜSFに惹かれるのか?」イベントの応援企画として、登壇いただく大学生のおふたりにミニインタビューをしてまいりました。今回は、中央大学出身で…

トークイベント「なぜ大学生はSFに惹かれるのか? 〜限界研×山田正紀×大学読書人大賞元推薦者〜」登壇者ミニインタビュー

★イベント登壇者 ミニインタビュー その1 今週末、2月9日(日)に阿佐ヶ谷ロフトにて行われる「大学生はなぜSFに惹かれるのか?」イベントの応援企画として、登壇いただく大学生のおふたりにミニインタビューをしてまいりました。 限界研 : まず「SF」と…