先だって、月村了衛『機龍警察 自爆条項』とともに日本SF大賞を受賞した『盤上の夜』。だが、本書はミステリとして読んでも十分面白い作品なのだ。 しばしばミステリではない作品を「ミステリとして読む」ということは、評者のひいき倒しになってしまう。…
本書は、第一回創元SF短編賞で山田正紀賞を受賞した表題作「盤上の夜」と、それに続く形で書かれたボードゲーム(将棋、囲碁、麻雀、チェッカー)を扱った短編からなる。「盤上の夜」は四肢を喪失した女性棋士・灰原由宇が、碁盤を自分の感覚器官の(比喩…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。